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報道 須賀毅

福島市民にとって不透明な合併のメリット

合併の難しさを語る瀬戸会長  
 11年3月末には3,232あった全国の市町村が18年3月末までに1,822となる「平成の大合併」。その背景には国、地方の危機的な財政状況がある。市町村が合併することで、国は財政の大きな負担となっている地方交付税を減らしたいと考える一方、それぞれの市町村はできるだけ財政的に有利な合併を図ろうと模索している。
 この点で福島市と川俣町、飯野町の合併に関する論点は明瞭だ。誤解を恐れずに言えば、財政的に苦しいながらもなんとか自立している福島市が、川俣町および飯野町という財政逼迫の新たな種を背負い込むことに対してそれぞれの住民がどう判断するかという問題だ。それは、15年度の福島市の地方税などからなる自主財源の割合が50%を超えているのに対して川俣町、飯野町はいずれも26%前後であり、特に2町が地方交付税に大きく依存していることからもわかる。
 また、社会基盤の整備状況をみても、例えば福島市の下水道普及率が15年度時点で51.6%であるのに対して、両町には下水道がない。仮に合併した場合、均等的な社会基盤の整備という観点から、両町に重点的に資本投下を図らなければならなくなる。そうした場合、元々の市民と合併後加わった市民との間に不公平感が現れるのは目に見えている。
 では福島市民にとって合併のメリットは何もないのだろうか?この点について合併協議会では、福島市が仮に2町と合併した場合、人口が30万人を超えて中核市への移行が可能になるため、県の事務の一部が移管されることになると説明する。しかし、そうしたことが福島市民にとってどんなメリットになるのかがいまひとつ不透明なところだと感じた。
 いずれにせよ、当日の懇談会の会場は、合併賛成派よりも明らかに反対派の声が大きかった。今後、それらの声に対して合併推進派がどれだけ納得のいく材料を示せるかが合併の行く末を左右することになるだろう。(05.7.3)


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