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Home > 市民のページ > 2007/2/19 21世紀は、食糧のない国に未来はない!
21世紀は、食糧のない国に未来はない!、小泉武夫東京農大教授に『食と農』を学ぶ
 10年後の日本の『食』は危ないと囁かれて久しいが、暖冬で昨年から今年にかけてキャベツが豊作で、トラクターでキャベツ畑を踏みつけて廃棄処分にしている農家の姿がテレビで放映された。この姿を見ていた視聴者からは「もったいないな?」という声ばかりではなく「子どもの教育に良くない」という声に、国の農林水産省も廃棄の見直しに腰をあげて、やっと検討委員会なるものが立ち上った。「モノを粗末にするな!」「米粒一つ残さず食べろ!」と親に教育された世代がいま、政府の要人やお役所のトップとしても活躍しているはずだが、何事も国民からの要請や批判がないと動かないのは何故なのか。
 キャベツがトラクターで踏みつけにされ、農家も消費者もそれぞれの立場で納得いかないのは当たり前だ。農家はそれでも国から補助金を貰っているからある程度は国の意向は聞くだろうが、消費者は怒って当然だ。キャベツ1個250円から300円という時もあったのだから、「国民にタダでくれても損はないぞ!」という声や「捨てるなら貧しい国の人々の救済に送れよ!」という純粋な声も、国と国との問題や、輸送コストなどを考えると実現が難しいのは残念である。筆者が所属する県アジア友好協会もベトナムやカンボジアに役所から払い下げられた消防ポンプ等を送っているが、輸送コストがいつも問題になる。(写真=2月3日の二本松市での講演より)

 ところで過日、テレビや新聞、雑誌等で大人気なのが東京農大教授の小泉武夫先生だ。二本松市で行われた「これでよいのか、日本の食と農」と題する講演を聴いた。この小泉先生も日本の農業に対する政府の取り組みにはご立腹していた。「小泉政権後の日本のリーダーとなるべき総理大臣を決める自民党総裁選に出馬した安倍、谷垣、麻生の3氏の中で、誰ひとりマニフェスト(政権公約)に農業と食糧問題を取り上げた候補者はいなかった」と嘆いていた。アメリカ産牛の解禁以後も次から次へと問題ばかり発生するが、なぜ、日本はアメリカに対してビシッと言えないばかりか、日本の業者を擁護せずにアメリカの業者を助けるこの国の政策は、やはりどこかおかしい。戦後日本の二大失敗は「教育」と「農業」だというのは肯ける。「郊外に建つ巨大なアメリカ式スーパーで、どこの国が作ったのか分からないモノを食べているこども達に、自分たちが住んでいるマチが素晴らしいということが分かるわけがない。キレるこども達が多いのも海草、根菜、野菜、魚介等の食事のバランスの悪さにあると指摘する。日本のこども達の食生活は荒れ放題で、いまこそ食を通した「食育」に力を入れないとこの国の将来は危ないと予測する。

 私たちは、自分たちの土地で作られた野菜類、日本近海で取れた魚介類を食べてきたことで、食に対する安全・安心が守られてきた。小泉先生が話されたように日本の政治家はもっと日本の「食と農」について真剣に考えることがいかに大切かを真剣に考えるべきだ。「21世紀は食糧のない国に未来はない」と結んだ小泉先生に会場からは大きな拍手が起こった。(07.2.19)



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