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どうしたマスコミ

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏
 マスコミ界はどうしたんだろう。相次いで不祥事が表面化している。山梨日日新聞では社説の盗作で、とうとう社長が辞めるハメに陥った。社説とは、その新聞社の意思・思想に墓づき、時の政治・行政・経済や社会現象に対し新聞社としての主義主張を読者に示すものだ。そんな新聞社の“顔"の欄で読売、毎日、朝日、日経、そしてお隣の信濃毎日新聞の主張をそっくり頂いて書き上げ15本も掲載していたのだ。これはいかに地方紙といえども許されるものではない。山梨日日では論説委員が1人減って2人で6日書いたというから、1人で週3本の担当。これでテーマを見つけるのに苦しみ、その果てに盗作となったのだ。筆者も長い間論説を書いたから、そんな気持ちは率直言って分からぬでもない。でも物事にはそれぞれ見方があり、違う視点というものがあるハズだ。同じテーマでもなぜ自分の見方ができなかったのか。残念でならない。

 盗作はこの他にもあった。朝日新聞でカメラマンが次々に他社の窓写真(新聞社用語で、1面や社会面など重要な紙面の中央に掲載する季節や催しの写真のこと)を真似し、しかも絵解き(名文で写真を説明する文章のこと)まで多少文体を変えただけの盗作をやっていたのだ。原文と盗作した文を読み比べてみたが、盗作するにしてもなんと幼い真似の仕方なんだ、とあきれるような下手な模写だった。“オレならもっとうまく真似るがなア”と思わず独り言が出たくらいだ。天下の朝日も随分と質が落ちたものだ。そうこうしているうち、またまた社説盗作のニュースが流れた(2月22日)。なんと新潟日報で、またも朝日新聞の社説を盗作した社説1本が明らかになったのだ、という。“なんたることか、よりによって新潟日報が!”呻いた。かって地方紙グループで盟友だった新聞社だ。今も賀伏をやりとりしている仲間がいる。

 こうした盗作騒ぎとは違うが、もう一つマスコミ界に対して懸念がある。それは「取材活動に“性”がはびこり始めたのではないか」という憂いだ。月刊誌「選択」(2月号)によると、政界や官庁で活躍しスクープをものにしている女性記者と政治家・官僚の性を媒介にした癒着が浮き彫りになっている、と報じられている。国税庁や検察幹部お気に入りの民放女性記者がスクープを連発した。男女雇用機会均等、男女同権で女性記者の進出はいいが、特ダネほしさに今度は女の性を活用しているとなれば、自ら男女同権を放棄していることにならないか。ジャーナリズムが性で偏るような話は後進性の典型だろう。(2007・2・22)


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