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もたつく候捕者選び

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏
 わが福島県に始まって、あれよあれよと言う間に和歌山、宮崎と広がった県知事の談合を巡る汚職事件はやっと一段落したようだが、後遺症は大きい。参議院議員から急きょ知事選に出て見事当選を果たした佐藤雄平さんの福島県はまずまずだったが、宮崎県ではお笑いタレントだったそのまんま東さんが大差で林野庁長官というエリート官僚を破って知事の座を占めたのには驚いた。宮崎の県民はよほど安藤なにがし県政の刷新を強く望み、東さんの無党派ぶりに雪崩的な投票が起きたのだろう。
 でも福島県の場合、佐藤新知事で空いた参議院の補欠選挙では混迷ぶりをさらけ出した。特に自民党県連はひどい。いったん候補に決め党本部に公認申請した川前光徳氏がにわかに出馬辞退を表明し空中分解してしまった。川前氏の態度にも首を傾けるが、あわてて県内各支部にもう一回候補の推薦を求めるという体たらくだ。あちこちで開かれた新年会や賀詞交歓会では「自民党には人が居なくなったなあ」という嘆き節やひやかしの言葉ばかりだった。

 これに比べると民主党は佐藤雄平さんの後釜をそのまま再び民主党で占めようと、同党前衆議院議員の増子輝彦さんに最終的に絞り込んだ。当然の帰結かもしれない。増子さんは若いときから熱情家で、国民のより良い暮らし実現のため県会議員を振り出しに政治活動に全力を注ぎ込んできた人だ。名誉職的なポストのため議員職を目指しているのではない。あくまで国民の暮らし向上に視点を置いて政治改革を求める。その姿勢から「私はあくまで衆議院議員でなければならない」という強い信念を貫いて来た。国会での衆と参の違いを知り尽くしているからだ。
 だが、今回は様相が違っていた。さる新年会で増子さんのあいさつを聞いて感じたのだ。そのあいさつで増子さんは某経済人からの年賀状の添え書きにあった「やはり現役でなければ一」との言葉に奮い起たされ「政治活動はやはり現役でなければ一、新年は現役を目指します」と言ってのけたのである。そこに起きた参院補選である。有カ侯捕と目されながら出馬表明になかなか踏み切らなかったその心の底に「衆議院を貫くべきか、参議院に鞍替えしてでも、“現役”をとるか」というハムレットの心境で揺れる姿が看て取れるのだ。1月24日付け福島民報の記事では挙党一致を条件に出馬表明を伝えている。この稿が載るころは正式表明になっているだろう。いまのところは“民主党がメンを一本とった”、というところか。(2007・1・25)


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