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罰金50万で済まされぬ

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏

 新年は戊(いぬ)年。“犬も歩けば棒ならぬ犬に当たる”などという下手な諺が思い付くほど、ペットブームの中で一番人気の干支2006年を迎えた。昔から「白犬」は財をもたらし「赤犬」は家人の健康を守り「黒犬」は災厄を祓う、とされた。縁起のいい動物なのである。外部の侵入者から主人を守る、として忠義の象徴であり、多産でありながら出産が軽いため安産祈願の対象でもあった。ベトナムでも犬は縁起のいい動物なんだそうナ。犬の鳴き声がベトナム語では「ヤォー、ヤォー」と表記され、それは黄金と同じ意味を持っているからとか。一方、神社の守護獣たる狛犬は本当はライオンを象った像なんだそうだ。インドでは仏像の台座に獅子が刻まれている。これが日本に伝わって来た時、どういう訳か百獣の王ライオンを、犬であると勘違いしたご仁が居て「朝鮮から来たんだから高麗犬(こまいぬ)」と呼んだのが初めらしい。

 さて、お犬様の話はこれくらいにして、先にも触れたがマンション・ホテルの耐震強度偽装事件はひどい。あらゆる法令を駆使しても全容を明らかにしたい」と警視庁と合同捜査本部は12月20日に、500人という異例の大規模態勢で一斉捜索を行った。われわれ庶民はもちろん騙された人居者やホテル経営者の味方だ。“真相はこうだ!"と全てを知らせて欲しい。
 でも、詐欺まがい商法の一味を逮捕しても、なんだいこりゃあ、容疑となっているのは建築基準法違反だって言うじゃないか。この法律の罰則は罰金50万円以下。ヒューザーや総研の社長邸宅を見たか。内河某の家は5階建てビルで、しかも地下に免震装置が造られている。お客さまに売る家は震度5弱でも壊れるものを造っていて、自分の家は揺れは一つ来ない仕組みとは、まさに空いた口が塞がらないよ。そんな悪人に科す罰金が50方円以下では、毛で突いたほどの痛みもあるまい。なんとか詐欺罪の懲役10年以下を適用できる捜査をやって欲しい。議院証言法の偽証で懲役3月以上10年以下の手もあるよ。
 とにかく、互いに責任をなすり合って、分が悪くなると“自己破産で逃げの一手"を許してはならぬ。建設業界は猛反省をして欲しいね。悪徳者は建設業界の中のごく一部かも知らないが、バブル崩壊後のこの15年間に出来上がった「元請け⇒下請け」で建築を進める構造を改革しなけりゃいかんね。安く造って儲けを増やしているうちに技術と信頼、そしてもっとも大切なモラルを失っていることに気付いて頂きたいのだ。(2006・1・2)


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