市民〔citizen〕と結ぶネットマガジン!
建設メディア「MEDIA」
Home >斜め読み聞きかじり >2005/7/1

ロッテの快進撃に秘訣あり

建設メディア顧問
マスコミ人OB会福島ペンクラブ会長
元福島民報専務・編集局長 星一男氏
星一男氏
 プロ野球はセ・パ交流試合が終わって、両リーグともペンナントレースのヤマ場“夏の陣”に入った。プロ野球改革で初めて行われた交流試合は、一部に“試合数が多くて飽きた”という声もあったが、なかなか面白かった。まずは大成功と言っていいだろう。しかも“万年最下位”のレッテルを貼られていたロッテが交流試合の第1位になって賞金5000万円をせしめた。パ・リーグでも首位を走っている。これはよい意味での“天変地異”ではないか。一体、ロッテはどんな魔術を使って?と首をかしげたくもなる。

 月刊誌「ウェッジ」7月号を読んでいたら、ある記事にぶつかった。そのコッテ魔術のヒントが述べられていたのだ。それはバレンタイン監督の言葉に凝縮されていた。「優勝するのは一番強いチームではなくて、一番上手な野球をしたチームである」という彼の持論だ。つまり、豊富な資金力にモノを言わせて大砲ばかり集めた“強い”チームより、「やりくり上手」で全ての選手の能力をうまく引き出して戦力の底上げを図り、層を厚くした上で“うまい”野球をやれるチーム作りがマトを射た戦略、というのである。確かにロッテの戦力を批評するフレーズはこれまで“日替わり打線”とか“猫の目打線”だった。いずれも「戦力が劣り、苦し紛れの一策」という意味で受け取られ、決して良い代名詞ではなかった。でも、バレンタイン氏がロッテ監督に就任したとき、20年来の付き合いを持つ外人の統計学専門家をブレーンとして呼び寄せた。そして現有選手の様々なデータの収拾・分析をやり戦略・戦術に役立たせた。そんなデータから「大リーグで、ここ5年間ワールドシリーズを制したチームには、年間100通り以上の打順があった」という事実を見付け出した。年間165試合の中で3分の2以上が日替わり打線で世界一になっている訳だ。ロッテの日替わり打線の持つ意味が180度転換したのだ。

 バレンタイン監督は「大きな理由は2つある」と分析する。「1つは長いシーズンを戦い抜くには選手たちには適度の休養が必要で、意識的にブランクを作ることで選手がベスト状態でグラウンドに立てる。2つ目はチーム内に常に競争意識が芽生え、モチベーションが高まって維持される」。そしてバレンタイン監督は春の一軍キャンプに47選手を帯同し全員の能力をつかみ、1ポジションに3人を割り振って競争させた。それが、いま花開いているのだ。この話、単なる野球の話、とだけ受け取っていては、経営者としては失格ですゾ。(2005・6・25)


Copyright (C) Medianetplan Co.,Ltd. All Rights Reserved.
このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。