市民〔citizen〕と結ぶネットマガジン!
建設メディア「MEDIA」
Home >メディアフォーラム >2006/12/18
主幹 富田正廣

“談合がらみ”出直し知事選で思うこと。

 福島県同様に官製談合事件で前知事辞職に伴う和歌山県でも、出直し知事選が行われ、元経済産業省の官僚(56)が自民・公明の推薦を受けで当選した。その談合事件に関して本人は、「談合を再発させては和歌山県は2度と立ち直れない。再発しない仕掛けをつくるのが第一の使命だ」と当選直後にテレビのインタビューでそう応えた。
 その言葉に一瞬驚いた。“再発しない仕掛けをつくること”がこの「談合」をなくす根本的な解決だと本当にこの人は信じているのだろうか。仕掛けとは別な言葉に置き換えれば“からくり”である。もっと俗っぽい言い方をすれば“罠(わな)を仕掛ける”とも受け取れる。現実を直視することがなかった“官僚上がり”がまず口にする優等生的な発言と個人的には言わざるを得ない。地元のニュースにアクセスしての情報だが、相手候補(共産党推薦)が政策の争点とした建設業者からの献金禁止や天下り禁止、さらに職員への働きかけの禁止などを文書化するなどの主張にも噛みあわず、“官製談合根絶”に積極的に臨む姿勢が見られなかったともある。福島県民同様に「誰がなっても同じ」という県政に対する信頼を失った結果が、県民の気持ちが投票率にも反映していたようだ。選挙戦で訴えたのは、言葉と文字だけが独り歩きしたような「清潔で透明な行政の実現」であったようで“再発しない仕掛け”とは、どうするのかという具体的な説明もなく、ただ当選してからその仕掛けをつくるというのでは、何一つとして期待など持てない。

 福島県の出直し知事選でも同様な事は言えよう。未だに佐藤雄平知事から談合をなくす具体的な案は示されていない。県入札等制度検証委員会や県議会の「公共事業の適正な執行のあり方に関する調査特別委員会」がまったく別な提案が提出されている県建設技術センターの一件にしても佐藤知事の真意はどこにあるのかが全く見えない。「知事として技術センターをどうするのか」という考え方も確立していない。“アチラが立てばコチラが立たず”は、当たり前のこと。知事としてどうあるべきかという具体性がないまま時は流れ、改革のないまま“元の木阿弥”になること大である。
 和歌山県知事になった仁坂氏もまた、談合が本当に再発しない仕掛けがあるなら、今すぐにでも、県職員や建設業界にそのシステム(罠?)を公開すべきである。泥棒を捕らえて縄を綯っていたのでは、遅すぎはしないか。官僚の仕掛けた罠に簡単にはまるような業界ではありませんゾー。知事になる「動機」が甘くはありませんか。「出たい人より出したい人」を地元から選べる本当の知事選を早く実現したものである。(06.12.18)



Copyright (C) Medianetplan Co.,Ltd. All Rights Reserved.
このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。