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主幹 富田正廣

すでに「国盗り合戦」が始まった!

 福島県建設業協会は5月の総会で新会長に三瓶英才氏を選任した。地域持ち回りを尻目に、早くから三瓶氏の声が浮上していた。カリスマ性に富む佐藤勝三前会長に比べ、巷では会津魂を持ち合わせる堅実な人柄と評する。地元新聞に三瓶新会長はこう答えた。「発注者である国民、県民の信頼を育む努力から始める。これからは行政も建設会社も何かをつくるだけでなく、つくることで暮らしがこう変わるというビジョンを住民にアピールしなければならない」と語っている。大手・地元を問わず繰り返される談合事件は、建設業と住民の信頼をさらに遠ざける問題だけに、「協会は今後どう対応するのか」その対策も示す必要がある。
 協会には最盛期450社ほどが加盟していたが、現在は340社までに減った。実に4社に1社が倒産、廃業、離脱と何らかの理由で協会を離れた。公共事業の激減はさらなる会員の減少に繋がるが、最終的には250社程度に落ち着くのではないか。現340社の未来は、新分野の進出や異業種への参入を押し進めているが、本来はもっと社会的現象が底流に流れていることに目を向けなければならない。三瓶氏は「これから建設業者が生き残るためのスタイルに合併ありきだが、合併は経営効率を高める経営スタイルでなければならない。市町村合併の枠組みが変わることで、新しい何かが生まれる」と答えている。

 このことをすでに見据えていたあるトップは、「合併に対等合併などはない。経営基盤の良い方が悪い方を吸収する形で進めるほかない。悪い方の会社の社員は合併前に辞めていく。技術者だって大きい会社の技術者にはかなわない。だが「合併」にはもう一つの理由がある。エリアの拡大だ。市町村合併でますますエリアが変わる。新しい市や町が誕生することでエリア内の競争はさらに激しくなる。ここで敗れた会社の“お土産”は培ってきたエリアだけ。そのエリアをめざして、その前に合併を模索する必要がある。テリトリー拡大が経営基盤を安定させる最善で最短の方法だ」という話しである。 建設業者の構図はここ一年の市町村合併を背景に大きく変わっていく。三瓶氏が語る「市町村合併の枠組みが変わることで、新しい何かが生まれる」とはこのことを意味するのではないか。すでにどの地域でも金融機関をバックに水面下で「国盗り合戦」が始まっているのだ。さらに、ここ数年の間に建設業者にとって、エリアを越え業種を超えた「総合合併」が待ち構えているのだ。(05.6.2)


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