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ドラスティックな事業承継税制の改正内容

慶徳総合経営センター株式会社
代表取締役税理士 慶徳 孝一

 平成30年度税制改正で最大の目玉とされている事業承継税制の新しい特例の創設が話題となっており、法案の可決によりだいたいの輪郭が見えてまいりました。事業承継税制は平成21年度税制改正で創設されたものの、その使い勝手の悪さからほとんど申請事例がなく、申請件数が年間十数件というような状況が続いておりました。平成29年度税制改正で大幅な緩和が図られたものの、申請件数の大きな伸びは見られず、創設以来の申請件数が500件前後というような状況でした。
 後継代表者が1名に限定されている点。議決権株式の3分の2を限度としている点。猶予対象が相続税対象株式評価額の80%を限度としている点。その他に「雇用確保要件(80%維持)」等も大きな重荷でした。それが、代表後継者を3名まで増やし、推定相続人以外の後継者も可とし、議決権株式の全株を対象とし100%猶予対象とするほか、雇用確保要件も実質撤廃という極めてドラスティックな改正内容です。
 
 背景には、経営者年齢に大きな危機感を持った政府が、企業内における経営者や経営者層の若返りや交代を側面支援しようとする意図が垣間見えます。1995年の経営者年齢のピーク(経営者の集中する年齢)は47歳でした。 2015年では、ピークの年齢が66歳です。この20年間ピークの年齢がシフトしてきているのです。このままの状態で5年後10年後を予想すれば、今ここで何らかの手を打たなければならないという切羽詰まった状況が生まれたのでしょう。
 あくまで"特例"の創設です。"原則"はそのまま残っておりますので事業承継を考えるなら今が好機と言えます。乗り遅れないように、制度の全体像を理解しておきましょう。
 
もう一つ、重要なお知らせがあります。福島県内の18の自治体では平成23年以降「原子力災害による家屋の損耗残価率70%補正」を実施し、家屋の固定資産税評価額を一律30%減額してきました。この減額補正が終了します。全壊や大規模半壊ですともっと大きな減額が行われておりましたが、これも大きく見直されます。5月中は固定資産課税台帳の閲覧が可能です。納税者本人は名寄帳(写し)の交付を無料で受けることが出来ます。この機会にご確認をお勧めいたします。「ファロス通信」は、事業承継税制の特例措置について重要な点を要約してお伝えいたします。特例措置適用期間につきご理解いただき、期間限定で設けられていることをご確認下さい。(2018/05/21)

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