Home >大衆迎合主義と国民投票の行方 会員専用はこちら
大衆迎合主義と国民投票の行方

慶徳総合経営センター株式会社
代表取締役税理士 慶徳 孝一

 ポピュリズム(大衆迎合主義)という言葉が新聞紙上によく出てくるようになりました。政治的な争点を単純化して、いたずらに民衆の人気取りに終始し、真の政治的解決を回避する様を言うようですが、ドナルド・トランプ氏が共和党大統領候補の指名獲得を確実にし、英国が欧州連合(EU)から離脱を国民投票で決定するなど、このところの世界の動きは"何か変"です。

 政治や経済は次第にグローバル化しており、一国の思惑のみで何でも決められる状況下にありません。一国の政策の変化があっという間に世界中を駆け巡ってしまい、その煽りは世界中に及びます。英国の欧州連合(EU)から離脱を決定した国民投票の結果にしても、真夜中の英国市場ではなく、世界中でも最も早く、我が国の証券市場や外国為替市場を直撃する結果となりました。我が国市場の混乱振りを見て、事の重大さ気づいた英国民も多かったことでしょう。

 離脱に投票した。どうせ残留になるだろうけど」と投票を終えたロンドン市民へのインタビューではそんな言葉が語られていました。ほとんどの経済経済評論家ハム"残留"を予想し、英国民ですらそう考えていたと言うことでしょう。徹夜の開票速報で離脱派が優勢になり始め緊迫していくにつれ「しまった!」と思っても後の祭りでした。振り返ってみれば、反移民感情がどれだけ国民感情を刺激していたのかを思い知らされます。
 
 政治家が判断出来ず"国民投票"という手段に委ねたことが正しかったのかどうかを問われます。かつてヒットラーも、国民投票という手段で民衆の心をつかみ独裁政権へと突き進んでいったとも言われており、ファシズムやプロパガンダが脳裏に浮かびます。
 バングラデッシュで起きた悲惨なテロも、ISによる巧みな人心掌握術の罠にはまった人々が過激な思想に染まって犯行に及んだ者です。自らが襲撃対象とした「外国人」が、自国にとってどれだけ有益な人材あったかは全く考慮の対象とはなっていなかったことがうかがえます。宗教の名のもとに偏った思想に突き動かされしまう人間の危うさを見せつけられた重いです。(2016/07/21)

■慶徳綜合経営センター株式会社
http://www.keitoku-office.com/
■税理士 慶徳孝一の税と経営
http://www.medianetplan.com/keitoku/




Copyright (C) Medianetplan Co.,Ltd. All Rights Reserved.
このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。