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ものづくり日本、“スミワケ”“スリアワセ”大切
 8回目となる「産・学・官連携フォーラム」が26日、郡山市の日本大学工学部50周年記念館で開かれた。今回は、日本における“ものづくり”の現状と課題をテーマに、小野沢元久日本大学工学部部長がコーディネータを務め「アジア経済圏を視野に入れたものづくりについて」と題するパネルディスカッションが開かれ、日本のものづくりが中国を拠点にベトナムなどのアジア圏に取って代わる現状について、日本はいかにあるべきかを徹底討論した。
  パネリストには、行政機関から遠藤憲子経済産業省東北経済局産学官連携推進室長補佐、経済界から川邊大輔アイアールメディカル工房社長、横瀬三亀夫東北リズム社長、金融の阿部賢輔東邦銀行取締役郡山支店長、団体から武田廣福島貿易情報センター所長、そして大学側から、西川和明福島大学教授が加わった。(写真上)

 その中で、「日本には、もともと“ものづくりの強さ”があったが、量産技術をないがしろにしてきたことが、現在大きな問題点だ。日本に“ものづくり”は回帰する傾向にあるが、中国・ベトナムといったアジア経済圏での量産体制の生産拠点が変わることはない。いかにすみ分けをするかが求められる。日本は現在、中国内で使われる部品は中国で生産し、それ以外の国で使う部品はベトナムで生産する体制になってきた。今後はこれらの国々にも日本製品と等程度の商品生産が求められる」と言った意見。また、「医療分野で世界に無いものを作ろうと考えているが、開発製品が商品として世の中に出すことは、国の許認可を得ることは大変難しい。医療分野については、もっと行政の主導が必要だ」とする意見。日本のものづくりは世界から遠のいた時期があったが、最近の技能オリンピックでは、金メダルを増量してきた。日本のものづくりは“復権”してきたと思う。メイド・イン・チャイナ、メイド・イン・ベトナムといった生産は続くだろうが、日本の基幹部品“ジャパン・パーツ”はいずれ、“売り”になる時代は必ず来る。継続が重要だ」とする意見もあった。

 また、「中国の力強さ、潜在的魅力から、日本の企業は生産拠点を中国等のアジア圏にこれからも求めていくだろうが、
日本の企業には、その国の歴史・文化などを知る勉強が足りない」とする意見。さらに、「これから日本は何をつくるのか。日本の経営はどうあるべきか、といった問題点を考えると、新しい産業の創出、国際的な人材の登用こそ、多様な新製品の創出が期待できる。国際的にモノを考える時代に来ている」とする意見のほか、ものづくりには、「人・モノ・カネ」のバランスが大切であり、日本の企業は、アジア経済圏とどのように“スミワケ”“スリアワセ”するかがカギだ」といった多くの問題が提起されたほか、会場からの鋭い質問もあって、規定の時間をオーバーする熱のこもったディスカッションとなった。

 これに先立ち、神戸大学経済経営研究所の濱口伸明教授(=写真)が、「地域の特性を生かした産学官連携?国境を超える空間経済学の視点から」をテーマとした基調講演が行われた。濱口教授は、1)空間経済学とは何か 2)グローバルの光と影 3)地域政策と産学連携の意義について持論を展開した。(07.11.27)



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