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新たな観光拠点として旧堀切邸を再整備


〜20年度の開館へ19年度から工事〜


 福島市は、飯坂温泉の新たな観光拠点として旧堀切邸の再生整備を計画、19年度から建設工事に着手し、20年度の開館を目指すとしている。現在、設計を鈴木設計に委託して進めており、年内に基本設計をまとめ、整備方針について地元との意見調整を行ったのち、18年度中に実施設計を完了させることになっている。


明治14年に建てられた新和風住宅の主屋
明治14年に建てられた新和風住宅の主屋
旧堀切邸の現在の建物配置
+ZOOM 旧堀切邸の現在の建物配置
旧堀切邸は、豪農、豪商として知られた堀切家の旧屋敷で、飯坂町字東滝ノ町16他に位置する4,084平方mの敷地には、明治14年に建てられた「主屋(おもや)」や「離れ座敷」、「十間蔵(じゅっけんぐら)」、「下蔵」など10数棟の建物群が現存している。
 堀切家については古くから豪農、豪商として知られるとともに飯坂町のまちづくりや教育振興に大きく貢献したとされる。特に昭和4年から衆議院議長を務めた15代善兵衛とその弟で同じく昭和4年から東京市長を務めた善次郎は関東大震災後の帝都復興に尽力するなど近代国家の形成に大きな功績があったとされる。
 福島市では、こうした偉人を輩出し、県内最古と言われている「十間蔵」などの歴史的にも価値のある建造物を保存・活用することによって、地域住民の交流や飯坂地域の文化の伝承、温泉観光地としての観光交流の場として再生させるとともに、旧堀切邸の周辺の湯沢通りや鯖湖湯などと合わせて調和のとれた景観整備を実施することにしている。

●集会施設や展示蔵、物販施設などを計画 ―

 再整備の基本・実施設計の委託にあたっては、複数の設計者に設計案を提出させ、優れた設計案を選定する建築設計競技(設計コンペ)を実施した。10月初旬には設計コンペに参加した6社の中から、「バランスがよく飯坂温泉の賑わいの創出を期待できる提案」を行ったとして鈴木設計(福島市岡部字高畑1番地)を最優秀者として選定した。
 鈴木設計が提案した案によると、「主屋」は観光客向けの展示建物のほか地域住民のための集会スペースとして改修することとし、主屋北側の3棟の蔵(新蔵、中の蔵、道具蔵)は民俗資料などの展示蔵に、主屋南側の「離れ屋敷」は訪れた観光客への物販や軽食のための施設として整備することとしている。
 また、敷地の中央の「十間蔵」については、「地域文化の蔵」として観光ガイド的機能を持つ体験施設とするとしている。さらに、敷地南側の「下蔵」については能などの「芸能伝承館」または収蔵庫とし、敷地東側の「馬屋・長屋」の部分は足湯温泉の場として再整備することにしている。
 これらの案を基本設計として年内にまとめ、地域住民らとの意見調整を行った後、18年度中に実施設計を完了させることになっている。福島市では、19年度から建設工事に着手、20年度の完成を予定している。再生整備に伴う概算事業費は約3億6,000万円程度としている。(06.11.20)



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