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道路公社懇談会が最終報告書を提出

17日の第5回県道路公社事業の在り方に関する懇談会の様子
17日の第5回県道路公社事業の在り方に関する懇談会の様子
 第5回福島県道路公社事業の在り方に関する懇談会(座長・鈴木浩福島大学福島大学共生システム理工学類教授)が17日、県庁内で開かれ、今後の福島県道路公社事業および福島県道路公社の在り方として、事業の効率化や地元や近隣県との連携強化など一定の条件のもとで、有料道路事業および県道路公社のいずれについても、今後も存続させることが望ましいとの最終報告書案を確認した。その後、報告書を出納長宛てで提出した。県では、同報告書をうけて年度内に道路公社と有料道路の今後の方向性をまとめるとしている。

 報告書によると、有料道路事業については、有料道路が存在することで、観光地としてのブランドを高めているという側面もあり、仮に有料道路が廃されることになると観光立県としての知名度に傷がつくことになるといった意見や有料道路は観光道路としてだけではなく、地元の生活道路としての役割もあり、場合によっては償還金を一般財源からまかなうこともやむを得ず、今後も有料道路事業は存続すべきだとの意見がまとめられた。

 一方、道路公社についても緊急性の高い道路整備を専門性の高い組織で効率的に実施していく必要があり、そのためには今後も道路公社を存続すべきとの意見がまとめられた。また、将来の民営化の可能性については、山岳道路の安全対策や法的な困難性を考慮した場合、当面の実現は難しいとの表現にとどまった。
 また、今後、公社の採算性を高めていくためには、有料道路事業をはじめ、同じく公社が実施している有料駐車場事業や設計受託事業などを含めた組織の効率化を促進する一方、有料道路以外の県内の主要幹線道路整備にも公社を有効活用していくことが必要であるとした。さらに、有料道路の通行台数の増加を促進するため、地元の観光業従事者をはじめ、栃木県や山形県などの近隣県との連携を強め、より積極的なPR活動を行うべきだとした。

 福島県道路公社では、現在、磐梯吾妻スカイライン 、磐梯吾妻レークライン、磐梯山ゴールドライン、母成グリーンライン、那須甲子有料道路、あぶくま高原道路の6路線の有料道路を営業している。しかし、近年では、通行台数がピーク時の半分にまで落ち込んでおり、本来、通行料金でまかなうべき道路建設費の償還に県の一般財源から繰り入れを行うなど、近年の道路公社や有料道路事業の在り方が問われていた。こうしたことから、県では、学識経験者や観光業従事者、一般公募による委員などから構成される懇談会を5月に設置し、有料道路事業および道路公社の課題や今後の在り方について話し合いを進めてきた。(05.10.19)

「現状維持」が最善か?

【取材メモ】
 5回に渡った懇談会を傍聴して、市民や民間事業者を交えた比較的白熱した話し合いの割には出てきた結論はほぼ現行の公社と有料道路の維持を支持する当たり障りのないものとなった。懇談会の結論を否定するものではないが、最終的には県と公社にうまくまとめられてしまった感は否めない。県財政の逼迫、通行台数の減少、福島県の観光立県としての在り方といった有料道路を取り巻く環境の変化を考えた場合、「現状維持」が最善の策とは思えない。いずれにせよ公社と有料道路の維持が確認された以上、今後、通行台数をどのように回復させ、赤字路線を解消していくのか行政の手腕にかかることになる。(報道 須賀毅)


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有料道路、公社とも存続すべき−懇談会素案



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