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「岩盤破断の初期状態の認知」の研究に挑む!

大和地質研究所 大村一夫社長  地質家で(株)大和地質研究所(福島市)の代表でもある大村一夫氏は、土木地質学を専門として地震活動に関する研究を続けているひとりである。その大村氏が現在取り組む研究が「地盤変動計(高精度傾斜計)による『地震発生直前の地盤変動』の把握」である。2004年12月26日にスマトラ島沖で起きた巨大地震は、まだ記憶に新しいところだが、大村氏はこのスマトラ島沖地震を例にした「岩盤破断の初期状態」認知の可能性を追求している。
 この研究の発端はスマトラ島沖巨大地震(M9.0)が発生する直前の変動を同研究所が2003年5月に宮城県玉造郡鳴子町の鬼首カルデラ内の寒湯地区に設置した「気泡式高精度傾斜計」が捉えていたことからである。この寒湯地区は近年の地震動が引き金となって民家の庭先での陥没事故が多発したため、その原因を探るたる同研究所が自主的に2002年7月から研究を行ってきていた。このスマトラ島沖地震とは地盤変動とは形状は異なるが、2003年5月26日発生の三陸南地震、同年7月26日発生の宮城県北部連続地震、同年9月20日の十勝沖地震、2004年10月23日の新潟県中越地震、2005年3月20日の福岡県西方沖地震、そして2005年3月29日のスマトラ島周辺地震でも地震発生直前の地盤変動を設置した「気泡式高精度傾斜計」が捉えていたのである。

 
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鬼首カルデラの高精度傾斜計が把えたスマトラ島沖地震の記録 2004年12月26日(日本時間10時間)
  大村氏の研究記録によれば、「スマトラ島沖の地震発生は2004年12月26日、日本時間午前10時頃(現地時間午前8時頃)だが、鬼首カルデラ内の『高精度傾斜計』は地球潮汐の記録を大きく乱したばかりではなく、全国の気象台の地震計や地震予知のために設置された地下水位観測井の地下水位記録計にも明確に記録された。この記録を詳細に検討したところ、地球潮汐の大きな乱れより先に午前9時39分頃から49分にかけての約10分間の間に、地球潮汐の記録から、鬼首の地盤が約95ナノラジアン東南方向に変位(沈下)していたことがわかった。その状態は約20分間持続したあと、引き続き地震波の到着によって地盤の大きな乱れに移ったという。この変位は地球潮汐の記録上の『ノイズ』の上下変動(+-4〜6ナノラジアン)を大幅に上回ったことから地球潮汐の変動曲線上で明確に読みとれた」まとめている。

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