「経審の質的変化・・・その理由」
行政書士小川静子さんの講演

「書類上だけで建設業者の営業停止や許可取り消しなど、日増しに多くなってきている。“悪意と間違い”が同じ処罰になっていることに、『これはおかしい』という声が、業者側から上がってこないのが不思議」と経審に係わる講演をするのは、建設関係に詳しい行政書士の小川静子さん。福島商工会議所建設部会が9月14日、「経審の質的変化・・・その理由」をテーマに開いたもので、小川さんは行政書士という立場から、国や県の行政担当者らと直接話し合う機会が多く、経審に対する建設業者の問題点や注意点を述べた。
 特に国土交通省が、経審の虚偽申請を未然に防止するために、「不良・不適格者の排除」には厳しい処置で望んでいることから、業者が陥ってはならない点を説明した。経審の申請では完成工事高、技術職員数、工事経歴などのすべての審査項目に虚偽申請の可能性があることや、経営状況分析(Y評点)以外の部分を審査する各都道府県の審査方法に対する問題点をあげた。
国土交通省は、3月期決算の企業の経審申請がこの9月に集中することから、虚偽申請防止策を強化する。そのチェック10項目のいずれの1項目にも該当すると申請内容を重点的に調査され場合によっては、立ち入り調査を受け、「不良・不適格者」として排除される。この制度は地方整備局などの審査方法をマニュアル化した上で、都道府県にも周知徹底を図る方針だ。また、工事高の全業種の積み上げ方式も認められた点をあげ、経審担当者に注意を促した。
 小川さんは、「取り消し処分も増えているが、書類上で営業停止になる例もあり、『厳しすぎるのではないか』という声も聞かれる。業者は、まずいところはまずいと提言し、その声を国や県に反映させるのが私たちの仕事。全国に建設関係行政書士協議会のメンバーが県単位にいるので、一緒になって“物を申さなければ、行政は変わっていかないのでは」と結んだ。(04.9.14)

● チェック10項目
1, 虚偽申請の情報がある業者
2, 完工高と技術者の関係チェックで完工高水増しの可能性のある業者
3, 完工高(X1評点)の増加か減少が急激な業者
4, 売上高を総資本で割った総資本回転率が高い業者
5, 経営状況(Y)の伸びが急激で一定点数以上の業者
6, 登録機関のY審査で疑義項目数の多い業者
7, 技術力(Z)の伸び率と人件費の増加がアンバランスな業者
8, 外注比率が高い業者
9, 確認書類である消費税確定申告書の課税標準額より完工高の額が多い業者
10, 税務署公示データに経審申請データに齟齬(そご)が生じている業者

■行政書士。小川事務所の紹介

http://www.ysventure.net/bb/Brain-ogawa-sizuko.htm
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