刑務所周辺も「PFI特区」並みの利益を!
「官製市場」で生まれ変わる刑務所建設

 「刑務所のマチ“怖いふくしま”にしないためにも、周辺の環境整備には十分な配慮が必要だ」と福島刑務所の建設について8月11日更新でも触れたが、その11日、内閣府の構造改革特区に山口県美祢市の“山口県美祢社会復帰促進センター整備運営事業”が、「刑務所PFI事業特区」第一号認定となった。福島刑務所の周辺に住む住民の一人として羨ましい限りだ。これだけの事業を“国任せ”の県や市の対応に比べたら、民間の資金と活力ある建設で、地域活性化が実現するなら、これに優るものはない。
 特区認定のための提案概要によると、「刑務所施設の警備や受刑者の処遇など公権力の行使にかかわる業務の民間委託を可能とするための監獄法の規制緩和を行うことにより,『官製市場の開放』が図られ、美祢市やその周辺地域における新たな雇用の機会の増大につながるとともに地域の活性化が図られる」と期待が込められいる。
 ようするに、公共サービスで、官と民が官民競争入札を通して、価格だけでなく質も優れている方が落札する方式だ。医療や教育、介護の分野では『官製市場』と呼ばれるようだ。8月9日付で紹介した郡山市香久池の県環境検査センター(有馬一郎社長)が積極的に取り組もうとしている環境計測・分析の分野などは「市場化テスト」の導入と内閣府の総合規制改革会議は位置付けている。また、刑務所内に開設される診療所の管理は、公的医療機関が受託し、一般住民に対してその診療所設備の利用を可能にするために、、医療法及び監獄法の規制緩和を行い、婦人科診療施設の存在しない同地域において、住民に対する医療サービスの拡充を図ることができる」と唱っている。
 福島刑務所建設も官製市場の導入が適用されていたら、周辺地域の新たな雇用にも貢献したであろうし、付近住民には、診療設備の利用も可能な施設として生まれ変わっていたであろう。福島刑務所も施設の一部を地域住民へ開放する計画はあるが、「PFI特区」事業のようなわけにはいくまい。何度も言うが、福島県も福島市もひとつの「マチ」ができるのである。少なくとも周辺整備には積極的に関わり“うつくしまふくしま“のイメージを壊すことなく、道路の拡幅整備や外灯や信号機の設置といった交通安全施設の充実と、地域住民の「安全と安心な暮らし」の確保を最優先に考えるべきではないか。福島刑務所の拡大に伴い、それなりの利益が地元にないのなら刑務所拡張整備などもってのほかだ。(写真は福島刑務所現場〈南側〉と一部整備された市道)
■規制改革会議
http://www8.cao.go.jp/kisei/