2010年度には58〜59兆円まで減少か
福島商工会議所「建設部会」で講演会

 福島商工会議所建設部会(小野憲一部会長)は2月10日、福島市のホテル辰巳屋で(社)建設経済研究所の鈴木一常務理事を講師に招き、「変わる建設市場と建設産業について考える」と題する講演会を開いた。
 この中で鈴木氏(=写真)は今後の建設市場の動向について、「2010年の建設投資は、政府、民間住宅及び民間非住宅の3部門がいずれも減少すると試算され、2000年度の66兆円に比較して3割減の45兆円程度(対GDP比8%台)になる」と述べる一方で、「新築物件より増築、改築、さらに維持修繕といった分野が増加し、これを加えた建設市場全体としては、2000年度の77兆円から2010年度にはその8割弱の58〜59兆円(対GDP比10%台)となり、維持修繕費比率は20%台後半にまで上昇することが試算される」と語った。

 また福島県は公共工事が落ち込む中で(社)福島県建設業協会などが中心となって進める介護分野進出は全国が注目する。まだまだ建設業を取り巻く周辺には意欲的なマーケットがあると述べた。


2010年の建設市場の一試算-建設経済研究所 鈴木一氏資料から




活力ある建設業を如何にめざすか!
農工商連携に建設業の役割がある

講演会に先立ち小野部会長(小野工業所社長=写真)は、「いろいろ言われるが、これからは、どう活力ある建設業をめざすかが課題であり、建設業といっても業種は多岐にわたっており、これまで、意志の疎通がしっくりといっているとは思えない。お互い同業異種の立場から意見を交換する場をこの部会にも取り入れていきたい」と提案、また同席した青柳隆夫副会頭(青柳工業会長)は、「農工商連携に建設業の役割があるので、福島大学など産学官連携で培っていきたい」とあいさつした。これに対し、意見を求められたある会員は「これまでこうした交流がなかったが、交流の場がもたれれば、下請けである我々の気持ちも分かって貰えるのではないか思うので歓迎したい」と述べた。このあと、同部会は15年度の事業報告と16年度事業計画(案)を承認した。

【16年事業計画】
●環境負荷低減をめざした建設業の取り組み
●自然環境を活かした都市計画の研究
●建設リサイクルの推進
●公共事業に関する情報の収集・提供
●建設業における情報化対策支援
●新規事業創出促進支援に関する情報提供
●技術革新のための情報提供など


〔取材後に一言〕

 当社は2月から福島商工会議所建設部会所属となった。部会員は62名(2月10日現在)で、さながらに異業種交流会だ。元請業者と下請業者、大手と地元業者との関係、さらに資材業者、電気、機械設備、測量設計、建築設計などが所属する。が、「これからの建設業のあり方」を模索するには、元・下請けの関係でない連携プレーが重要だ。「これまでにこうした交流の場がなかったのか」と思うと発足は少々遅すぎるかも。だが、うまく起動すれば、これまで以上の情報交換・収集も可能となり、新規事業創出のビジネスチャンスが多いに広がりそうだ。

■福島商工会議所
ttp://www.fukushima-cci.or.jp/
■建設経済研究所
http://www.rice.or.jp/