経営者のための実務イロハ講座
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雇用の過不足感に年齢別格差!
若手重視で中高年層は敬遠しがち

中小企業の社員の採用方法は、新卒重視(3割弱)から中途採用重視(4割強)へと変化したことが商工中金の調べで分かった。この調査は同行が取引先を対象に今年実施した「中小起用の雇用・採用動向等に関する調査」で、有効回答2699社、回収率49.8%だった。3年前の調査では「新卒重視」が多かったがわずか3年で逆転した。今の中小企業には、新卒採用の余裕も、新卒をじっくり育てる時間もないという結果と見られると同行調査部は分析している。
中途採用のメリットは「経験者の方が即戦力として扱える」「専門的な能力・技術を持った人材を採用できる」などに集中した。02年度中に中途採用を実施した企業は、全体の6割強、1社当たりの平均採用人数は3.3人で、いずれも前年より増え通年採用が常態化している。
しかし中途採用重視とはいえ、欲しい主力はある程度の能力・経験を持つ「若手」に片寄っていることがはっきりしている。年齢別に見た「不足感」は29歳以下では約60%、30歳代は約30%、40歳代では約10%。50歳代、60歳代となると不足感は限りなくゼロに近く、中高年採用には極めて消極的な結果となっている。
この現象は業績が比較的良好な企業でも同様で年齢階層間の差は極めて厳しく、「若手」はどんな企業でも不足感が強く、「受け皿を失う中高年層」は過剰感が強くなる一方の状況が鮮明さを増している。

■電機大手の来期採用、即戦力へ中途採用重視
http://www.yajima.shibuya.tokyo.jp/em/0309/030912_1.shtml


精算課税の特例で改正通達を公表
同一年の贈与はすべて特例の対象

 住宅取得資金等の贈与を受けた場合の相続時精算課税の特例は、今年1月から2005年12月末までの時限措置で、住宅取得資金の贈与を受ける場合は非課税枠が通常よりも1000万円多い3500万円となる。
この特例は贈与者である父母の年齢が65歳未満でも適用されるが、相続税関係の措置法取扱い通達の改正では、特例適用後の、その贈与者からの贈与については、贈与者が65歳以上でなくても精算課税の適用が受けられることが明文化されている。
 また、同一の者から同一年中に住宅取得等資金の贈与とそれ以外の財産の贈与があったときは、それ以外の財産の贈与が先であっても、その財産は精算課税の対象になることが留意事項として明らかにされている。
例えば、今年10月に父親から3500万円の贈与を受け、精算課税の特例の適用を受けたケースで、今年2月に父親から100万円の贈与をすでに受けていた場合は問題が発生する。
 贈与税の年間非課税枠110万円の範囲内なので税金はかからない、と思っていた2月時点で贈与を受けた100万円も、上記のように精算課税に取り込まれることになるため、新たな税負担が発生することになる。精算課税の非課税枠を超えた贈与は一律20%で課税されるので、このケースでは20万円の税金を納めなければならない。
精算課税制度を適用する場合は、後先に関係なくその年に他の贈与を受けていたかどうかに注意する必要がある

■相続時精算課税制度
http://www.fpstation.co.jp/souzoku/kaisei/qa_1.html


元社員に専門業務を委託
独立奨励し好きな仕事に専念

 独立した元社員に業務を委託する中堅・中小企業が増加傾向にあり、独立起業家の支援策としても注目されている。英会話学校のセブンアクト(東京都)は、生徒からの学習相談業務などを元社員に発注し始めた。同社では3人の20歳代の元社員が個人事業主として独立・開業した。同社から請け負っている業務は社員時代と同じ。2人は生徒からの学習相談を、もう1人は講師を採用を担当している。もともと同社は若いベンチャー企業。社員は7人で全員が独立や転職を希望している。自分の技能を生かした職種や業務を希望しており、同社は業務を発注する形で独立を支援することに決めた。
プラスチック製の試作品製造のアーク(東京都)は500人の元社員にプラスチック製品の試作品製造などの業務を委託している。同社の社員は入社2、3年目に「一人前」とみなされると独立して個人事業主となる仕組みだ。技術者派遣のアルプス技研(東京都)でも、約40人の元社員が機械や電気機器の設計業務を請け負っている。将来は約2000人の独立起業家のネットワークも視野に入れている。
 元社員への報酬システムはほとんどが業務量に連動させる変動制であり、固定費削減によるコスト競争力強化につながっている。一方で個人事業主となれば好きな仕事に専念できるメリットがあり、専門職志向の強い社員の力を引き出す効果も見込めるなど、新たなアウトソーシングスタイルに浮上してきた。

■アウトソーシング

http://bizplus.nikkei.co.jp/os/


試験研究費とならない研究兼務者
どうなる中企庁の要件緩和の要望

 平成15年度税制改正で中小企業技術基盤強化税制が拡充され、中小企業者等に対して認められていた試験研究費の税額控除割合が15%(18年4月以降は12%)と大幅に引き上げられた。しかし、中小企業にとっては使い勝手が悪いとの声が多い。試験研究費として認められる人件費の範囲が限定されているからだ。
試験研究費は、原材料費や人件費、経費、外部への委託試験研究費等、繰延資産としている試験研究費の償却費等が対象となる。問題は、人件費について「専門的知識をもって試験研究の業務に専ら従事する者」という要件があることだ。実務上は、“専ら”とは8割程度の従事が必要とみられている。
ところが中小企業は、大企業と違って、何らかの兼務をしながら試験研究に従事している者がほとんど。人件費は通常、試験研究費に占める割合が相当高いが、その人件費が認められなければ名ばかりの優遇措置となってしまう。中小企業庁が15年度税制改正で兼務者も認めるよう要件緩和を求めたが、実現しなかった。
そこで同庁は、16年度税制改正へ向けた意見の中でも「専門的知識をもって試験研究の事務に専ら従事する者の人件費とされている試験研究費に、研究兼務者の人件費を追加する」との要望事項を再び掲げた。この「研究兼務者」の問題は、中小企業に限らず、厳しいコスト削減で人的余裕が低下している大企業にとっても関心が高く、今後の検討の行方が注目されている。

■中小企業技術基盤強化税制
http://www.chusho.meti.go.jp/sesaku_gb/guidebook071.html


キーワード

通年採用 毎年春の定期採用以外にも、時期を問わず社員を採用することで、狭義には新卒者を卒業以降の1年間のうちに採用すること。広義には中途採用や帰国子女・外国大学卒業者の秋季採用も含めて、年間を通じて人材を獲得すること。若手の労働市場での流動化とともに、多彩な人材を雇用しようとする企業が増えている。必要な時期に必要な人材を獲得することで、総人件費を柔軟にできる狙いもある。大手企業も定期採用にこだわった時代から春秋採用に踏み切る例が増えた。

アウトソーシング 事業活動のある部分(周辺業務)を外部に委託するやり方で、これにより自社の資源を特定の事業活動に集中させる。その目的は企業本来の・コア・プロセス業務に資源を集中し・コストを削減して・外部の専門知識・技術等を活用し・結果としてコア・コンピタンス(中核能力―技術ノウハウなど)の強化が図れる。重要なポイントは周辺業務を経営戦略的に外部委託することにある。主な対象分野は情報処理、調査、広告、人材開発、マーケティング、財務管理、経理部門など。