寄稿


            大邦産業株式会社
            代表取締役 大内 邦夫

 飲料水を買う。それは諸外国での事。我々日本には於いてはしゅこう的なものは別にして、夢々考える事ではなかった。しかし、昨今の様相は一変して来た。当遊学舎、発表の時、名水の利き水にも象徴される様に、国内外を問わずありとあらゆる水が国内に出回っています。都市部の水事情ならいざしらず地方都市は、はたまた農村部に於いてもしかり、末恐ろしい事である。そして、更に嘆かわしい事には、数少ないながらも残っていたあちらこちらの名水も飲料不可のところが増えつつあります。

☆☆☆


 どうして、こうなってしまったんだろうか?汚染源はなにか?大気汚染からくるCO2、NO×、SO×、etc、生活排水、産業界からの排水、住宅産業、農・林・漁業・等々ありとあらゆるところが考えられます。我々が生活動すれば、必然的に汚してしまいます。

☆☆☆


 平均的な樹木には、1本あたり180L/日の水を蒸発させてくれます。(人間の腎臓は、180L/日の水を濾過する力を持っております。『生』の創世の神秘を感じますが)それは雲を呼び雨となり大気を浄化、地上の汚れを浄化してくれます。そして、地中の汚染された物も溶かして浸透する訳ですが、その過程に於いて何かがその作用をしていてくれたのです。我々は、あまりにも無知だった。そう我々が教わったのは、物理的現象のフィルター的な事象とか、他の物質への吸着させるとかに偏った見方しか出来なかった。大自然の摂理、自然の営みを気づかなかった。それが大半の方々です。

☆☆☆


 私も化学者出身の者としてあらゆる現象を物理的、科学的な現象として納得していた訳ですがサイエンス(科学)的思考で考え直すと、自然の力はもっともっと計り知れない程大きかった。全てがNOではありませんが、自然は全て良い方向にのみ作用していると言われます。その流れを阻止したり、遅らせたりしておるのに科学が生んだ各種の生成物がある事は歪めません。しかし、戦後の発展の一翼を担ったのもそれらの物質でした。そうゆう状況の中、我々生体は環境の変化等に対し、割合短いサイクルの内に反応を示します。

 そして、今迄の経験から予測、改良を立てる事が出来ます。が、当会の方々の所属する分野の構造物は、すぐには反応を表してくれません。そこで私共の出番になる訳ですが、次に起きるであろう様々な現象を想定し対策を講じなければなりません。今迄やっていた手法が悪かったという訳ではありません。一日一日環境が悪化しております。先述、自然は良い方向に働いているの反対で小手先の技法によって当面の目先の事の解決(経済性・政策的なもの)に傾より、大きな流れに逆流しておる節も見られます。ドイツの技術者と、日本人の考え方の違いをまざまざと体験させられたのは1度や2度ではありありません。
 振り返って考えて見ますと、今迄大半の物が、その物がもつ価値よりも経済性が優先されていた。もう一度じっくりと考え、もう一工夫加えてやらないと胸をはって次世代に渡す事は出来ないと思います。泣くのは誰か・・?二十一世紀は共生の時代と言われます。これは、業種に関係なく、すべての世界に共通するものでしょう。

☆☆☆


 建物は生き物です。これが私の信念です。[この家に住めば健康になる][このエリアに住めば・・][この町村に住めば・・]従って私の生業ととしている建材は[生きた建材]であらねばなりません。将来は生物建材とでも申しましょうか、今とは逆の健康を損なう物質を無毒化し、我々生体にプラスになる様な機能を持った材料で、更にそうゆうあらゆる要素を取り入れた、
 そしてそうゆう信念で建てられた建造物こそ二十一世紀の建物です。現実的な住環境を作る、これが私に与えられた使命です。身近な問題として、これから造る仮定として、自分の住居を考えてみて下さい。

☆☆☆


 約二十年前、知人により持ち込まれた建材がありました。当初は、塗装防水接着剤としてでした。これは、アスファルトをエマルジョン化する技術が確立される事により陽の目を見た商品ですが、順次改良開発され微細な粒子をコンクリートの中に混入する事に依り、水が抜けた後の毛細血管空隙にそれらを置き換える事に依り、防水コンクリートとしも使用され、更には、耐寒性、耐酸、耐薬品性、耐塩、防塵、防錆コンクリート、etcと応用範囲は広まって参りました。

 先述しました様に私は、化学特に高分子化学を専攻していたものですから、防触を主体とした 有機高分子の取り扱いが長かったのです。が、十年程前から友人の誘いで気晴らしの為農業分野のシンポジウム、各種会合に参加する機会を重ねる内、京大教授の発見。開発した光合成細菌を応用し、高濃度有機汚染物質の分解浄化を進めている方と出会いました。ガン細胞をリンパ球に浸触させる録画、数日前成功したと生々しい映像を観、植物の毛細根の囲りを忙しく動きまわる菌(後に菌根菌と命名)等の発見実証に沸いた頃でした。
 私の専攻している高分子化合物は、もともと有機物。これらの物質は微生物、特に菌系類(キノコの菌)に食されるのではないか(数億年の太古の時代からの営みではないか?)と考え今後、農業その他の分野でそれら微生物が多用されてゆけば現在の防触常識はくつがえされる。

 更に、悪い事には環境の悪化が拍車をかけている事だ。その後製紙業界でヒノキチオール等を分解する為に使っていた菌が、ポリプロピレンを分解し更にポリエチレンまで分解してしまう事が解明された。
 最近では、重油事故でそれらを分解してくれる菌、数年前迄は淡水の中でのみと思われていたのが、海水の中に存在する事が確認され大事故の際の応用に研究されています。そうゆう状況の中先述コンクリート混和剤に混入される主成分はアスファルト(あらゆる抽出物のカス)は微生物が食べても美味しくないだろうと勝手に考え、塗装膜を作るよりも混入、そして構造体として安価で、堅牢信頼と実績のあるコンクリートを現・未来型に機能向上を計ろうと現在迄各方面に訴えております。
 更に、現状は浸触作用に対し受け身の防触作用だけでなく微生物を応用もっと積極的に逆に食ってやる様なアクションを加えて更に、あらゆる性能アップにつながる様期待を込め開発研究中です。
[ 想いは通じます。]

☆印のところ各自考えて下さい