経営者のための実務イロハ講座
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増えるデザイナーズマンション
「晩婚化市場」が支える新需要

 コンクリート打ち放しの壁に5メートルの吹き抜け、中庭、ガラス張りなどおしゃれな内外装の「デザイナーズマンション」の売れ行きが好調だ。このタイプのマンションは首都圏の賃貸を中心にこの5年ほどで急拡大している。同タイプのマンションを扱う不動産会社によれば現在約1200戸で93年の約6倍。もう1社は6年前の10倍の589戸になる見込みで両社とも部屋が9割以上埋まる人気という。

 この新需要に「晩婚化の進展」が貢献している。人口動態調査よれば、01年の平均初婚年齢が男性で29歳、女性で27.2歳。この数字は90年よりそれぞれ0.6歳、1.3歳上がり晩婚化が進んでいることが明らか。国民生活基礎調査では30代で一人暮らししている比率(寄宿舎、住み込み除く)は01年で18.6%。90年より6ポイント強増えている。

 不動産会社によれば、デザイナーズマンションの居住者の半数強が20代後半から30代の独身者で、残りの多くは子どものいない夫婦。オーナーにとっては家賃が下がりにくいのが魅力だが、可処分所得の比較的多い同年代の入居者にはおしゃれな造りで、広さもほど良いところが受けているようだ。多くは従来のワンルームと2LDKとの中間のサイズで、家具や趣味の道具などが増え、通常のワンルームではおさまらなくなった人たちにフィットしている。
ライフスタイルの変化を映す晩婚化が新たな満足度を求めて市場を広げつつある。

■人口動態調査
http://info.pref.fukui.jp/fukushi-s/jinkoudoutaitop.html
デザイナーズマンション
http://www.refuge-i.com/


相続時精算課税で基本通達を公表
曾孫までは承継されない権利義務

 相続時精算課税制度は、原則として、65歳以上の親から20歳以上の子供への生前贈与が対象となるが、最終的には相続時点で課税関係が終了するため、その間に子が親よりも先に死亡してしまった場合はどうなるのかなど疑問点も少なくない。国税庁はこのほど改正相続税基本通達を公表し、細部の取扱いを明らかにした。

 相続時精算課税適用者の相続人(受贈者である子)が特定贈与者(親)の死亡前に死亡した場合、その納税に係る権利義務は、その相続人の相続人(再承継相続人)に承継されるが、さらに再承継相続人が特定相続人の死亡前に死亡した場合には、その権利義務は、再承継相続人の相続人には承継されずに消滅することとされた。つまり、相続時精算課税適用者の子が死亡した場合、孫に権利・義務は承継するが、曾孫までには承継されないことになる。

 再承継相続人が承継する権利義務の割合については、相続人が2人以上いるとき、例えば、相続時精算課税適用者の相続人が配偶者と子供1人の場合は、それぞれ2分の1ずつ承継する。
また、配偶者と母親が相続人の場合の割合は、母が3分の1、配偶者が3分の2であることが例示されている。

 なお、相続人が特定贈与者のみである場合、例えば父親と子供1人のケースでは当たり前ながら相続時精算課税に係る権利義務は承継されず、特定贈与者の死亡に係るその相続時精算課税適用者の相続税の申告は必要ないことになる。

■相続時精算課税制度
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/pan1504-1/01.htm

 

経営破綻、営業譲渡時の取扱い!?
退職金、年金、社内預金はどうなる

 ある日突然、自分の勤める会社が破綻する。あるいは他社に営業譲渡、会社分割が実行された。ここ数年様々な理由で企業再編が本格化している。その時、その企業に働く人たちの退職金、年金、社内預金などは一体どうなるのか。制度の対応策を実例から見てみよう。

 会社更生法の適用を申請した新潟鉄工所の場合。同法の規定では退職金の3分の1は最優先で支払われ、残りも一般債権より最優先された。実際は8割カットされ、残額は全財産の清算後退職金に上乗せされる。清算を前提の破産法の場合は厳しく、滞納する税金を払わなければ退職金は出ないことになる。会社分割の場合は労働条件は新会社で引き継がれるのが原則だ。営業譲渡されると新会社が一人ひとりと雇用契約することになるが前の会社の制度が生きるかどうかはケースバイケース。また、年金に関しては解散した雪印食品の場合、厚生年金基金を解散、受取額は平均で約30%減った。

 最近リストラで厚生基金を解散するケースが目立つ。問題となるのは企業が上乗せする年金額がカットされるケースが多い。その企業が事後の救済策をとっているか、など自社の福利厚生策の再点検が必要だ。社内預金は破綻の処理方法で扱いが異なる。会社更生法なら全額払い戻し可能で破産法では全額戻らない公算が大。また、財形貯蓄は労働者と金融機関との提携が前提にあるので安全だ。

■会社更生法
http://www.houko.com/00/01/S27/172.HTM

 

地方税電子申告は05年1月から
まずは都道府県や政令市が先行導入

 所得税や法人税など国税の電子申告・納付は、来年2月から名古屋国税局管内を皮切りに導入される。一方、地方税の電子申告は、05年1月に法人都道府県民税・法人事業税・法人市町村民税・固定資産税(償却資産)を対象に運用開始される。翌06年度中には都道府県・市町村たばこ税が、さらに法定外目的税を含むそれ以外の税目は07年度以降の運用を目指す。

 これらの地方税の電子申告システムを都道府県と政令市が共同開発・運営するための「地方税電子化協議会」がこのほど都内で設立された。
同協議会では、電子申告を一括して受け付けるポータルセンターを自治体が共同で設置することを決めた。地方公共団体が主体となって共通システムを共同開発・運用することで、導入に伴う総費用の縮減を図る考えだ。

 ポータルセンターでは、全国の住民や企業からの電子申請を一括して受け付け、電子データ送信時に添付を義務付ける電子証明書や電子署名の発行主体である認証機関に有効性の確認などを行う。その後、データは各自治体に転送され、申告書の受付や申告内容の審査は各自治体が行う。複数の自治体へ申告手続きをする場合は、主たる自治体へ利用申請すれば全ての参加自治体への申告手続きが可能になる。
 ただ、地方財政が極めて厳しい状況から早期導入に難色を示す市区町村も多い。まず全都道府県や政令市が先行導入して、その後順次、参加希望する市区町村を増やしていく予定という。

電子申告システム「eTaxReturn」
http://www.tkc.co.jp/products/etaxreturn.html

キーワード

人口動態調査厚生労働省の代表的な統計調査の一つ。目的は人口動態事象を把握し人口及び厚生労働行政施策の基礎資料を得ること。調査内容は出生、死亡、死産、婚姻、離婚に関する事項が中心である。対象は出生、死亡、婚姻、離婚については市区町村に届けられたもの及び外国に在る日本人に関して届けられたもの、と死産については市区町村に届けられたもの。最近の動向は、出産数減少死亡数増加により、自然増加数は減少している。また、婚姻数が減少し、離婚数は増加している。

会社更生法 再建の見込みがある株式会社(株式会社のみに適用される)について、債権者や株主などの利害を調整しながら事業を継続しその更生を図ることを目的とする法律。会社(場合によっては大口債券者または大株主)が裁判所に更生手続き開始の申し立てをし、裁判所が受理すると財産保全命令が出される。裁判所はその決定または棄却をするが、決定の場合は1人または数人の管財人(更生管財人)を選ぶ。管財人は更生計画を立て、裁判所の認可を受けた上で再建に乗り出す。