平成15年8月22日

新江戸時代をめざした
新エネルギー・ハイブリッド利用(2)

 


 

日本大学工学部機械工学科
熱機関研究室
助教授 渡部弘一



新エネルギーとはクリーンである

2.新エネルギーの種類
2−1従来のエネルギー
(1)石油:プランクトンや恐竜等の動物死骸の化石燃料で再生不可能エネルギー
(2)石炭:原生林の堆積による化石燃料で再生不可能エネルギー
(3)天然ガス:化石燃料の発生したガスで再生不可能エネルギー
(4)原子力:核燃料のエネルギーで再生不可能エネルギー
(5)水力:ダムに雨水を溜めたポテンシャルエネルギーで再生可能エネルギーいずれも自然界を変化させてしまう問題がある。

2−2新エネルギー
新エネルギーとは、従来のエネルギーとは異なる太陽光など新しいエネルギーと、既存のエネルギーシステムとは異なる新しいエネルギーシステムによって供給されるエネルキーとの総称を言う。新エネルギーは、普遍的に存在する地域的なエネルギーが中心である。
 新エネルギーの多くは再生可能で、かつ無尽蔵なエネルギーであり、枯渇の恐れがない。新エネルギーの大半を占める太陽や風力などの自然エネルギーは、二酸化炭素等の排ガスの無いクリーンなエネルギーである。

表2‐l新エネルギーの種類
               出所:新工ネルギー財団


日本の普及台数は世界最大!

3.太陽光・熱エネルギー
 太陽光発電の導入は1980年代末から進み、1992年にNEDOによる公共用・産業用システム設置に対するフィールドテスト事業の開始、1994年度に実施された「住宅用太陽光発電システムモニター事業」以降、飛躍的に伸びた。1996年度末には発電容量が5.7万kWになった。また、日本のソーラーシステム(強制循環型)や太陽熱温水器の普及台数は世界最大である。太陽熱利用は、1979年の第2次石油危機を契機に急速に普及し始めた。1997年末のソーラーシステムの累積普及台数は52万台、家庭の旧東洋を主体とする太陽熱温水器の累計台数は、約500万台に達している。

3一l 日本の太陽エネルギー分布
図3一lは日本の年平全天日射量の分布を示す。太陽エネルギーは約750W/mである。
福島県の年平均による太陽光エネルギーは295(caI/・・日)×4.18(J/cal)×10●(1/・)÷(24×3600sec)=342(W)程度である。

図3−1年平均全天日射量

3−2太陽電池
(1)結晶Si太陽電池
(2)アモルファスSi太陽電池
(3)・-・族化合物半導体太陽電池


1990年代に入ってから民間の施設が増加

4.風力エネルギー
4−1世界の風分布
地球上の風は図4‐lに示すように、貿易風、偏西風の基本的な流れと気温の変化や地形などの地理的条件によって異なり、よく吹く場所、そうでない場所が生じる。


(a)地球を取り巻く基本的な風の海れ      (b)地球に注がれる太陽エネルギーの収支

図4−l地球止の風の発生状況

4−2日本の風力発電施設
 日本の風力発電は1970年代中ごろから導入され始め、1980年代後半から地方公共団体を中心に設置され、1990年代に入ってから電力会社を中心とした民間の施設が増加している。




                    図4−2主な風力発電施設

4−3風力発電機
 風力発電機は100kW以上の大型風力機、lkW-100kWの中型風力機、1kW以下の小型風力機に分けられる。最近では大型化が進み、全高96mの2MW級も製品化された。環境保全を考慮して低回転速、景観の良い3枚羽が主流を占めている。発電方式は増速機を介さない可変速機が採用され、機械的騒音が解消されている。

未開発包蔵水力量は日本の総発電設備量の13%

5.小水力エネルギー
5−1日本の水力資源
資源エネルギー庁が調査した100kW以上の発電に利用できる未開発包蔵水力量は、地点数2717で総計1300万kWになる。この量は現在の日本の総発電設備量の13%に相当する。小水カはこの計算外にあり、約20%は小水カで利用できる可能性がある。

表1−3未開発包蔵水力
順位 都道府県 出力(万kW)
1 岐阜  138.4
2   北海道 133.4
3 新潟    114.5
4 長野    100.5
5 富山     93.3
6 宮崎      64.0
7 山形     51.4
8 群馬     48.8
9 福島    46.1
10 静岡     41.6

表1−4未開発包蔵水力水系
順位  水系  出力(万kW)  摘要
1 信濃川   105.8 長野、新潟
2 木曽川 73.5 長野、岐阜、愛知
3 神通川 72.7 岐阜、富山
4 利根川 54.0 群馬、栃木
5 天竜川 51.3   長野、静岡
6 阿賀野川 50.7 新潟、福島
7 黒部川 47.0 富山
8 耳川  41.7 宮崎
9 石狩川 38.1 北海道
10  最上川   30.9   山形

5−2 小水力発電機
 水力のエネルギーは空気よりも密度が格段に大きいため、少量でも大きなエネルギーを取り出せる。水カ発電は発電量が落差と流量に依存するため、水量が同じ場合落差が大きいほど大きな発電量を得ることができる。しかし、ダムや堰などは河川環境、生態系に影響を与えるので、河川の流れの一部を利用するせいぜい1〜3m程度の落差で発電する小水力発電システムの利用が重要である。
次の図には、小型水車および夕一ビンによる発電の例を示す〈図省略〉
(次回へ)
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