経営者のための実務イロハ講座
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自らの意志で自由な相続
遺言信託のサービスが多様化

 信託協会によると02年9月時点で信託銀行が保管している遺言書は38500件を超え、6年前の約2倍に急増しているが、その要因は自らの意志による、自由な相続を考える人が増えたためと分析している。
 こういった時勢や傾向に沿って各信託銀行の「遺言信託」サービスが多様化している。みずほ信託銀行は病院などに簡単に遺産を寄贈できる制度を始めた。この新サービスは、遺産を医学研究所や老人ホームなどへ寄付したいという相談が非常に多いことが背景にあるという。また、同行では日本盲導犬協会と提携、遺産を同協会に寄付する場合は遺言信託の手数料を割り引くサービスも始めた。

三菱信託銀行は生前に死後の資産運用まで指定できる新しい遺言信託商品の販売を始めた。生前に契約者が特定の人を指定し、契約者の死亡後は同行が運用し、運用益を指定人に支払い続けるというシステム。委託人が望む形で遺産を孫の教育費や病人の療養費などに活用することができる。

一方で年間の死亡者は約100万人だが、信託銀行が預かる遺言は4万件に過ぎず、現在のところ遺言信託の活用は一部の富裕層の利用にとどまっている。
「遺産は遺族に残す」という常識が少しずつ変化しているようだが、富裕層以外の意識改革や価値観の多様化が普及のカギとなりそうだ。

■三菱信託銀行遺言信託商品
http://www.mitsubishi-trust.co.jp/kojin/service/yuigon/yui_00f.html
■中央三井信託銀行相続・遺言業務
http://www.chuomitsui.co.jp/


印紙納付が原則の納税証明手数料
11月から現金納付が可能になる!

 「済みませんが、請求書に400円の収入印紙を貼って申し込んでください。印紙はここでは売っておりませんので、郵便局で買ってください」税務署に納税証明書を取りにいって、窓口の女の子にこんな風に言われた経験のある人も多いだろう。近くに郵便局があるならまだしも、遠くの郵便局までわざわざ400円の印紙を買いに行くのは腹立たしい限りである。

 法律が印紙で納めることを定めているのだから仕方がないのだが、これを現金で納められるように国税通則法施行令が改正されており、今年の11月4日から施行される。現在、納税証明書の交付を受けるためには、請求書に400円の収入印紙を貼って税務署に納めなければならない。前もって、電話ででも手続きを問い合わせれば分かるだろうが、ほとんどの納税者は現金納付がダメなことを知らない。なぜ現金で納められないのかという不満がかなり税務当局に寄せられていたという。

 今回の改正は、来年3月から導入される予定の電子納税や行政手続きの電子申請に伴う環境整備の一環である。いままで紙ベースで行われていた行政手続きをインターネットで行えるようにするのだから、手数料を印紙で納めてもらうわけにもいかなくなったのである。ついでに、今までのように税務署に足を運んで申請する場合も現金で納められるようになる。納税者にとっては大歓迎の改正といえる。

キーワード

遺ち言信託 信託銀行に遺言書の管理を委託、死後は自分の財産を遺言によって処分、分配させる制度。遺言信託の期間は10〜15年と長期にわたる例が多い。この点から契約受託者は財務管理能力があり、永続性のある金融機関でなければならない。そのため日本では契約受託者になれるのは信託銀行に限られている。最近は信託銀行の主要業務の一つになっている。遺言の保管費用は年間で5000〜1万円程度。1億円くらいの遺産で遺言を執行すると手数料は約150万−200万円程度かかる。