新エネルギー特集

普及拡大のカギはコストと設置料!
太陽光、風力発電を公共事業に活かせ。

 「最終的にはコストの問題はあるが、公共事業に率先して取り入れてもらいたい」と熱く語るのは、自然エネルギーを利用した太陽光発電、風力発電等の研究開発に努める日本大学工学部機械工学科の渡部弘一助教授である。「将来は新江戸時代の暮らし」と率先して自然エネルギーのハイブリット利用を訴える同教授の講演が8月22日、日大工学部で開かれた。
 日本でも「電力買取制度」や国の「助成制度」が、整備されつつあることから、自然エネルギーを利用した発電システムの販売など、発電に対する関心は身近な研究開発のテーマとなっている。会場には“発電”を新ビジネスに取り組もうとする企業や個人など約40人が参加し、渡部助教授の研究開発の成果や自社におけるビジネス度を模索しながら熱心に聴き入っていた。
 何と言っても日本でビジネスチャンスが広がるかどうかは採算性である。参加者の鋭い質問に渡部助教授は「世界でも日本がイニシヤチプとってもいいはずだが、政府の立ち遅れがある。国が率先して始めれば、コストはもっと下がるはずだ。設置料が高いのも日本における人件費と土地代の高さ響くためだ」と説明した。日本では個人ベースでの取り組みながら、民間が動き出し、そして自治体を巻き込み、さらに国につなげる方法が良いのではと回答した。
 また、同助教授は現在、須賀川市、三春町、大玉村、天栄村の新エネルギー開発に取り組んでいることや郡山市湖南町の布引山に日本一の風力発電所(46基)を建設する構想が具体化に向かっていることにも触れた。特に天栄村の新エネルギービジョン構想は注目すべきものであった。

 このセミナーは(財)郡山地域テクノポリス推進機構が月一回のペースで実施しているテクノポリス・ズームアップセミナーの一環で、日大工学部との連携で企業に技術移転が可能なものをテーマに実施している。現在、日大工学部では10テーマがその対象となって動いている。この日はまず、学内に設置している太陽光発電と風力発電、構内の発電設備を見学した後、次世代工学技術研究センターで講演と討議をおこなった。
(写真は日大工学部に設置された風力発電と太陽光発電)

参考】
■福島民報 - 論説
.計画では、湖南町 から約10キロ南に入った会津布引山に電源開発が46基の風力発電機を ...
http://www.fukushima-minpo.co.jp/news/kennai/20030708/ronsetu.html
■[PDF] 第 38 回 新エネルギー講演会(風力発電) ...
第 38 回 新エネルギー講演会(風力発電)の報告
http://www.jema-net.or.jp/Japanese/sinsyou/sinene/38wt_kouen.pdf

●郡山市布引山風力発電に関する電源開発(株)の事業内容
  a. 事業内容 風力発電所設置事業
  b. 場所   郡山市湖南町赤津字西岐
  c. 送電線  風力発電所→東京電力猪苗代旧幹線
        又は猪苗代新幹線(湖南町赤津地区)
  d.発電機 最大46基 最大出力6万KW
  e.発電機  ハブの高さ60M ローター直径 最大 66M
郡山市における環境影響評価実施状況
対象事業の名称/会津布引高原風力発電所設置事業
対象事業の種類/風力発電所設置事業
対象事業の規模/風力発電所出力 最大60,000kW
         風力発電機基数 最大46台
実施状況/評価書手続終了

《当日資料より抜粋》

最近の風力発電・太陽光発電等の話題

風力発電
2003年
●8.15 環境省は、微風でも発電できる小型風力発電機を家庭にも普及させるため、来年度より補助金制度を創設
●7.22 日本大学生産工学部は風速わずか1メートルでも発電できる小型風力発電装置「シグナル・ミル」を開発(150万円)
●7.10 電源開発は福島県の布引山高原に国内最大の風力発電所を2004年に建設予定。出力6万kw、36000世帯を賄い、東京電力に売電
●神鋼電機は、そよ風(秒速2メートル)でも発電できる家庭用風力発電装置を開発したと発表。価格は20〜30万円で10月から販売
●5,15 東証マザーズに3月14日に公開したばかりの日本風力開発が、大幅高で9万1000円高の85万2000円まで買われる
●5.08 国内最大規模(風車43基、総出力4.3万KW、総事業費100億円、3万世帯供給)となる釜石広域風力発電事業の起工式がおこなわれ、来年11月運転開始予定。
●4.18 福島県の丸三木材(株)は環境にやさしい企業をめざし、(有)ウインドパワーが開発した新型の小型風力発電機を導入、3機稼働開始