実用化近い「雨水再資源化システム」
日大工学部と雨水利用研究会が開発

 先月29日、郡山市田村町にある日大工学部に郡山市のAさんとBさんと連れだって、日本大学工学部の学内にすでに到着していた「雨水利用研究会」の代表である藤島寿氏に会った。藤島さんは今年3月からこの開発に取り組んいるが、郡山市で建設業を営むかたわら、いろいろな研究に取り組んでいるひとりだ。「きょう、11時から新聞社4社と出村克宣教授が記者発表する形で、このシステムを発表するんですよ」と言ったとおり、翌日の朝刊に大きく取り上げられた。 藤島さんとAさんは親しい間柄であり、このシステムの話しは以前からAさんは知っていた。当社も取材と今後の展開という形で同行した。


学内の一角に雨水再資源化システムが広がっている

藤島さんから学内にあるひとつの部屋に通されると、そこには「システム」を管理する装置が1台。これが開発研究した「雨水再資源化システム」の管理装置である。
この装置で管理された雨水が学内で使用しているという冷房に変わり、この部屋もほど良く効いていた。またトイレにも使用しているという水だが、藤島さんは「飲料水としても飲める」といって、近くにあった水道の蛇口をひねり、その水を飲んだ。
 先日の宮城県北部で起こった地震で、最も困ったのは断水であったように、「将来は災害時用貯水として活用ができる」「ことを強調したのである。


システムを分かり易く示す案内版も設置

 このシステムの仕組みは、地下の貯水槽に約5000トンの雨水が貯められるが、降った周辺の雨を上面の芝から砂利などの浄化機能層を通って集められる。集められた水は電気ポンプで再び汲み上げ芝に散水し、腐らないように循環する方式だ。この汲み上げるための電気ポンプなどのエネルギーは学内に設置された風力発電と太陽光発電でまかなっている。施工費は約1億5000円程度だが、この施設の上は公園としても利用できる。

説明を受けた後、学内の「心静緑感広場」と名付けられた一角に足を運ぶ。敷地約660平米の地下に「省エネ型雨水再資源化システムがある。一見ただの公園としか見えないが、地下には縦7メートル、横15メートルの貯水層が広がっている。芝生が美しく生え、散策路としての機能も備えていた。これからは公共施設の敷地や広場や学校の校庭などに活用さけるのは間違いない。
この公園の奧にシステムのシステムが広がる

 藤島さんは「間もなく実用化されますが、現在持っている特許を大いに活用して、自治体を中心に、近く全国に発信していきます」と抱負を語った。(2003.7/30)