“炭”は多重人格、だから可愛い!?
「炭の研究会」に予想の3倍が参加

 炭に興味を持つ人、炭を工芸品にと考える人、炭で新商品を開発する人らが集まって、福島県の新しい産業として炭を研究する会合が8月5日、郡山地域テクノポリス推進機構の主催で開かれた。会場の郡山市にあるビックバレットふくしまには、主催者側が予定した40人前後の予想をはるかに上回る113人が出席した。企業数は59社に及んだ。
 県内だけでなく全国的に炭への感心が高まる中で、炭の生産量で全国第2位を誇る県内に炭に関する新しい産業が育っていくのではないかという主催者側の思惑があたった。
事前に参加者から炭に対する関心・要望をとりまとめた資料では日頃気づかないテーマが寄せられていた。
炭は多重人格を持つと語る柳沼氏

その中のいくつかを紹介すると
1.漆(漆器)と炭を何かの形で結びつけられないか
2.土壌改良有機酵素剤としての利用法
3.炭のエキスへの関心
4.炭を建設業に生かす法、また野菜、動物に生かす法
5.インテリア、建築、建築CAD、環境福祉・環境デザイン、土木測量、トータルライフアートの各分野、産業における活用法
6.高温炭化による乾留炭の製造販売
7.バイオエネルギーとしての研究
8.炭焼窯と白炭の製造方法
9.炭による電磁波の吸収
10.炭の人体に及ぼす影響
11.造園業の仕事でも炭を使う事が多くなったので、炭のことをもっと知りたい
12.住宅の室内利用、木材の廃材利用
13炭の話しは農家からも聞かれることも多くなった。もっと学びたい
14.多孔質弾性の力学的研究を炭ビジネスにどう活かせるかを考えたい
15.建設業廃材の木くずを炭にしたい
16炭のマイナスイオン効果を知りたい

会場では参加者から様々な意見が・・・

など、さまざまなジャンルから57の関心や要望が寄せられ、業界関連では地元工務店、製作所、塗装店リフォーム事業部、電機、測量、サッシ、金物店、 造園業などが参加した。今後、こうした意見を集約し、テーマにあった分科会を開くことを申し合わせ、年間スケジュールの中で、それぞれ研究開発をおこなう。また炭に関する研究会機関誌の発行も検討していくことや炭に関する情報の提供をおこなっていく。

初会合となる今回の席上で、「炭の研究会」の技術アドバイザーを務める日大工学部工学研究所の柳沼力夫氏は「炭は多重人格でとても取り扱いにくいが、だだっ子は可愛いもの、常に軌道修正してあげないとダメ。皆さんのいろいろな話しを今回お聞きしたので、まとめて今後につなげたい」と意欲を見せた。炭はいろいろな定説の中で広がりを見せているが、効能や効果を数値で示すデーターの存在が気薄だけに、まだまだ魅力ある物質であることだけは確かなようである。


推進機構のスタッフ(右2人目大塚氏)

《希望者には配付資料をに差し上げますので、メールでお申し出下さい。フアックスでお送りします。》

一言】
 終了後、柳沼氏と名刺の交換をおこなった際に「建設業者さんもジッとしてても何の解決にもならない。積極的にこうした研究会に顔を出すことですね」とアドバイス。
 「炭は環境、リサイクル、そして医療、福祉の分野まで活用されている時代。新しい産業が炭から育っていくのではないか」とあいさつした同機構の大塚淳常務の言葉通り、建設業にこそ新しい分野が開かれそうである。残念なことは県内の代表するまたは優良とされる建設業者の関心の無さが参加者ゼロに繋がっていた。(富田・2003.8.7)

■『炭の研究会』 会員募集
http://www1.ocn.ne.jp/~miharuig/osirase/sumi.htm
■炭のかがく・柳沼力夫著
http://shopping.yahoo.co.jp/books/life_and_utilities_and_woman_s/outdoors/211202/title_list12.html
テクノポリス技術サポートオフィスNU
http://www.ce.nihon-u.ac.jp/kenkyu-syo/NU/index.html