経営者のための実務イロハ講座
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ホテル、飲食店など禁煙増える
法施行で「嫌煙派」呼び込む商機

 去る5月1日、健康増進法が施行された。この中で学校、病院、劇場、展示場、デパート、駅、官公庁施設など、大勢が利用する施設では「受動喫煙の防止」に努めなければならないと定められた。これを受けてホテルや飲食店、タクシー会社などの企業でも禁煙化の波が広がっている。特に顧客として女性や子供、家族連れ、外国人を重視する企業、施設では禁煙化は差し迫った課題となっている。

 一方で喫煙派の顧客の反発が予想されるのはある程度覚悟しているものの、首都圏ではこれを商機ととらえ、たばこを嫌う「嫌煙派」の顧客を呼び込もうとする動きが広まっている。タクシー大手の日本交通(東京都)は空車時でも運転手の喫煙を禁止した。お客さんから「たばこの臭いがする」と苦情がきていた。神奈中タクシー(神奈川県)は9台の禁煙車を設け運転手は全員女性を起用した。幕張プリンスホテル(千葉県)は禁煙部屋を2倍に増やし、ロビー全面禁煙、8つあるレストランも全体の8割は禁煙。京成ホテル(千葉県)や横浜ロイヤルパークホテルも同様の動きだ。高島屋横浜店はレストランなどを除けば近く全館禁煙の予定。ドトールコーヒーは官庁にある店舗で同社初の全面禁煙制を設ける。

このような取り組みは稼働率などを考えると及び腰の企業も少なくない。しかしクリーンイメージともあいまって、先取りの経営課題として浮上している現実は見逃せないところだ。

健康づくりをより推進する健康増進法
http://www.health-net.or.jp/topics/zosinho/zosinho.html
■健康日本21
http://www.kenkounippon21.gr.jp/

消費税率の二桁台引上げ不可避
増税色が濃い政府税調の中期答申

 今後の少子・高齢化社会を支える税制を示した政府税制調査会の中期答申は、将来的には二桁台の消費税率引上げが必要なことを初めて明記した。また、社会保障費用の増大に対応するためには、年金受給者の控除縮小や個人所得課税の強化など増税色が濃い内容となった。

 消費税率が将来二桁になる際は、所得に対する逆進性を緩和するため、食料品など生活必需品に対する軽減税率の採用を検討課題とした。消費税率が複数税率になれば、仕入税額控除を行う場合は「インボイス(税額が記載された請求書等)方式」の採用の必要性も指摘している。
 個人所得課税では、公的年金等控除について、年齢だけで一律に優遇する現行の取扱いを改め、年金以外に所得がある高齢富裕層に対しては応分の負担を求める方針だ。

 さらには、遺族年金や失業給付といった、受給者の他の所得の有無や資産の保有状況と関係なく支給される非課税所得も見直される。これらの所得を初めから税の対象外とせずに一旦取り込んで、低所得者に対する担税力への配慮は基本的な人的控除などで税がかからないように配慮すべきだとしている。

 その他、・退職所得控除の過度な優遇の是正、・基礎控除や人的控除の水準引上げ、・法人税率引下げは今後の検討課題、・相続税の課税ベースの拡大、・金融資産性所得の一元化など新たな金融・証券税制構築、・納税者番号制度の導入などが中期答申の主な内容である。

■政府税調中期答申
http://www.zeiken.co.jp/wtax/tax20030623_02.htm
■消費税とインボイスについて
http://homepage1.nifty.com/NISHINO/taxnews/0306.htm

生保契約のトラブル急増中
給付条件など細かくチェックを

 生命保険など金融商品の広告や表示に関するトラブルが増加傾向にある。公正取引委員会は生命保険業界団体に対して誇大広告や利点だけを強調する例が多いとして、広告・表示の自主ルールを早急に整備するよう改善を要望した。

国民生活センターによると、生保の説明不足についての相談は02年度で1200件に上っている。表示・広告に限定した相談も96件と急増しているが、これは3年前の2倍強である。特に入院保険など高齢者向けの商品で利点を強調した広告への苦情が目立つという。今回の公取委の処分は景品表示法が根拠となっている。ただしこの法律には消費者救済の規定はない。消費者契約法でも広告表示だけで事業者摘発は難しいのが現実。金融商品販売法も同様で、したがってトラブルに見舞われても救済はむずかしく、自己責任が原則だ。

 そこで契約時には次のような点に注意することが大事だ。まず基本的には商品内容の説明を納得するまで受けることと契約前に約款を読みこなすこと。約款内容では給付金(減額・制限条件)、保険料(水準・還付・免除条件)、保障(開始時期・年齢制限・特約)、保険金に注意が肝心。公取委が問題にしたのはがん・医療保険が多い。その点検項目は入院保険金がいくらか、何日目から出るか、最長何日間出るか、どの病気なら出るか、保証期間は何歳までか、これらの内容を十分に精査することである。

■金融のなかで最も多い生保の苦情・相談件数
http://www.liu.or.jp/best/best04-b.htm

7〜12月の調査実績は「金の評価」
夏休み明けに本格化する個人調査

 税務内部では、7月から12月までの仕事の実績を「金の評価」と呼ぶそうである。税務職員にも勤務評価がある。その勤務評定は内部での昇進の大きな判断要素となる。税務職員の定期異動は毎年7月10日と決まっている。なぜ、1年間の勤務実績で評価しないのだろうか。

 それは6万人強の税務職員の異動にある。地域との馴れ合いによる不正を防ぐという名目で、例えば税務署では最長でも3年程度で別の税務署に異動する。すると毎年、3〜4割ぐらいの職員が異動することになるから、それなりの準備期間が必要になる。そこで、一般職員の勤務評定は4月初旬に行われ、役職者のそれはもっと早く2月中には終了しているという。

 そうすると、勤務評価に反映するのは異動後の7月から12月ごろまでの実績が主になる。内部で「金の評価」といわれる所以である。ちなみに、1月から3月までは「銀の評価」、勤務評定が終わってしまった後の4月から6月は「銅の評価」である。税務職員も人の子、最も評価に影響する間に頑張るのは仕方がないところであろう。

 個人の調査でいえば、2〜3月の確定申告が終わり、その後申告内容が正しいかどうかの机上調査を経て、調査対象者が選定される。というわけで、本格的な調査は異動後、夏休みが明けてからということになる。
 もっとも、申告内容が相当後ろめたい場合は、いつ調査が入っても不思議ではない。これらの話はあくまでも一般論である。

税務職員の異動
http://www.nichizei.or.jp/zpo/miura/34.html

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健康増進法平成12年、国民健康づくり運動として「健康日本21」が始まった。同13年には健康づくりや疾病予防を推進する法的基盤と環境整備が指摘され、同14年に「健康日本21」を中核として医療制度改革の一環として同法が生まれた。同法は8章から成り「受動喫煙の防止」(第5章第2節)が目を引く。これには「学校、体育館、病院、劇場……、その他の多数のものが利用する施設を管理する者は受動喫煙を防止するために必要な措置を講じるよう努めなければならない」とある。

景品表示法
正式名は「不当景品類及び不当表示防止法」。過大な景品付販売、誇大な広告や宣伝、うそつき表示などで消費者をまどわすような販売を防ぐために1962年に制定された法律。公取委が違反企業に排除命令を出すことができる他、都道府県もこの法律に基づいて違反とりやめを企業に指示することができる。
消費者契約法 消費者契約法は、商品の購入やサービスを受ける際の契約トラブルから消費者を守ることが目的で、重要事項をわざと消費者に知らせなかった場合、契約の取り消しが可能。