ちょっと言わせて!

素人リポーターに報道の原点!
                《ハツカネズミ》

 久しぶりにラジオで深夜番組を聴いた。ラジオは想像の世界が広がる。それが深夜となればなおさらだ。流れる音楽や言葉の端はしにその人なりの想像の世界が広がる。テレビではさまざまな情報が目と耳で楽しむことができるが、ボーッとして眺めてしまいがちだ。また新聞は目だけが頼りであり、自分に必要な情報だけを選択して、大事な情報も時には見捨ててしまう。久しぶりに音だけのラジオは新鮮であった。その番組は、海外で暮らす日本人から、住むその国でいま話題となっていることを、リポートして日本の我々にダイレクトに聴かせてくれるNHKの企画番組である。

 その日の話題は一般市民である日本人の行動がドイツやポーランド、そしてベルギーで高く評価されたということだった。何のことかと思いきゃ、ラジオのボリュームを上げたところ、ある町が第二次世界大戦を境にドイツとポーランドに分断され、いまでも別々な国の町と町になっているが、共に750年の歴史を互いに祝った際に、日本人がある団体を通して日本のシンボルである「桜」をそれぞれの町に贈ったという話題。またベルギーでは、大公園に各国の庭園が造られたが、特に日本庭園の美しさが人気となり、ひときわ長い行列が出来たという話題だった。海外ではあまり評判の良くない「日本」の国際貢献度だが、「お!日本人もやるものだなー」と久しぶりに小泉首相バリの感動だった。

 リポートしたその女性が興奮しながら「国のレベルでどちらも行われた訳でなく、一般市民の日本人が起こした行動が、どの国からも高く評価されたことに同じ日本人として大変誇りに思いました」というコメントにこそ、伝えることを仕事とするマスコミの報道姿勢があるようだ。「イラク戦争」が始まれば、どの新聞もテレビもほとんどが同じような特番で、同じような内容を長時間に渡って流す。今度は北朝鮮に移ったかとおもいきゃ「白装束集団」が突然の話題になった。一方で記者会見を開けば、すべて競ってそっちの話題に集中して、これまでの報道も断ち切れとなる。もっと広く目配り、気配りをすれば独自性の話題が探せるはずだし、もっと「心温まる話題」は山ほどある。長時間も公共の電波を使って同じことを繰り返し報道するなら、こうした「話題」を日本の新聞やテレビがもっと取り上げ、日本人の誇りを取り戻す番組に力を入れて欲しいものである。(2003.5.4)