経営者のための実務イロハ講座
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税額控除と特別償却どちらが有利
会社の実情に応じて慎重な選択を

2003年度税制改正での企業向けの柱は、何といっても研究開発・設備投資減税だが、両減税ともに税額控除か特別償却を選べる。例えば、IT投資促進税制では、取得資産の10%の税額控除か50%の特別償却の選択適用が認められる。そこで問題となるのは、企業はどちらを選べば有利になるのか、ということである。
 IT投資促進税制であれば、法人税額から取得価額の10%相当額が、当期の法人税額の20%を限度として税額控除される。特別償却では、取得価額の50%を通常の減価償却費に加えて経費として計上できる。どちらが有利かということになると、単純に考えれば税額控除のほうが節税効果があるということになる。
 税額控除は法人税額が投資額の10%減るのに対して、特別償却は課税を繰り延べているに過ぎない。特別償却は、償却した年度の税額は減っても、それと同額が翌年以降の税額で増えるため、繰延べによる金利相当分のメリットしか生まれない。しかし、税額控除は払うべき税額があってこそ初めて節税効果が見込める。
 それでは、黒字企業は税額控除、赤字企業は特別償却をそれぞれ選択すればいいのかといえば、そう簡単ではない。黒字企業の場合でも、今後の事業予測や資金繰りなど会社の実情によっては特別償却のほうが有利ということも十分に考えられるので、今後の事業計画・予測などに基づいた試算を行った上で検討し、安易な選択は避けたほうが賢明だ。

 ■税額控除と特別償却、どちらを選ぶ?
http://www.tabisland.ne.jp/webseminar/it/it_04.htm

 

企業間の電子商取引が拡大
コストダウンと安全性が追い風

 「あぐりぷらっと」「Mマート」「栽培ねっと」など、これらは農産物などの食材を仲介するネット業者(企業間電子商取引)のサイト名。今、外食産業やスーパーなどがこれら食材仲介サイトの利用が増えてきている。
流通業者の狙いは仕入れ価格を抑制するため生産者との直接取引に活用するためだ。しかし、最近は生産・流通履歴情報(トレーサビリティ)を提供するサイトが増え、流通業者は安全性確認に使い始めており、食の安全に対する消費者意識の高まりも追い風になっている。
 例えば「あぐりぷらっと」を運営するe−アグリ(東京都)はサイト上に「農村ふぁん倶楽部」を開設している。野菜のパッケージなどにサイトのアドレスを記したシールを添付、消費者がアクセスすると取引先の農家や農業協同組合などの生産情報が分かる仕組みだ。「Mマート」(エムマート。東京都)も今年から農産物の栽培履歴なども掲載し、安全性を前面に打ち出している。
食材仲介サイトの利用が拡大している最大の理由は、既存の取引業者との馴れ合いをなくし、デフレに対応するために仕入れ原価を抑えたいという点にある。大手流通業者は店側が生産者と直接、情報交換できるので、安全性の高い食材を安心して仕入れることも魅力という。
一方で、トレーサビリティーの裏付けには、開示情報の精度を高めるチェック体制の構築が急務となってきている。

電子商取引市場「あぐりぷらっと」が目指すもの
http://www.e-agri.co.jp/top.html

 

まだひと波乱ある消費税総額表示
労働側も雇用不安招くと反対運動

2004年4月からの消費税の内税表示(総額表示)義務化に、事業者団体では渋々ながら、総額表示に伴うソフト変更などの負担を受け入れるための対策に頭を悩ませているようだ。このような状況下、労働者側から総額表示に反対する運動が展開されている。UIゼンセン同盟・サービス・流通連合・自動車総連の3団体だ。
UIゼンセン同盟では、消費税の総額表示の狙いは「消費税アップをにらんだ布石でもあり、消費税の負担感・痛税感を希薄化させようとする姑息なもの」と強く批判。小売段階ですでに定着している外税方式を内税に転換することは企業に大きな負担となり、デフレを加速させ、その結果、関連産業の労働者の雇用にも深刻なダメージとなるとの反対理由を示している。
 このような労働者側からの強力な応援を得た事業者団体の中には、あくまでも総額表示の義務化に反対していく方針を示すところもある。
この総額表示は「消費者のわずらわしさをなくすため」(財務省)に導入するというが、企業側には大きな負担を強いる。法律は成立するだろうが、来年4月の導入時期までにひと波乱あってもおかしくない。
また、導入されたとしても、当分は指導・相談で対応し罰則規程は置かないということから、最後の奥の手で“知らん顔”を決め込む業界が出てくる可能性もある。導入までの1年間は周知・準備期間というが、総額表示を導入した理由の十分な説明が求められるところであろう。

消費税など(消費課税)に関する資料を見る
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/syou.htm

キーワード

トレーサビリティー 農産物、加工食品などの原材料、生産から流通に至る一連の供給ルートを追跡確認すること。または食品の生産から流通の一連の足取り(履歴)を追跡できる仕組みのこと。BSE(狂牛病)や偽装表示問題、無認可添加物使用問題、輸入品の残留農薬問題などによって、食への信頼性が揺らぎ、安全・安心に対する意識が先鋭化している。したがい生産地、素材や添加物の種類、加工方法、肥料の種類や農薬利用の実態、流通ルートなどトレーサビリティーの役割は非常に大きい。